水戸徳川家の「葵の御紋」によく似た紋様を水戸市内のイベント会社が商標登録していることが分かった。水戸徳川家の15代当主が理事長を務める公益財団法人が特許庁に異議を申し立てていて、同庁が異議を認めるか…
情報源: 「葵の御紋」そっくり、商標登録 徳川側、特許庁に異議:朝日新聞デジタル
公益財団法人の登録商標 | 異議申立されている登録商標 |
商標登録第5669952号 他にも第5588846号、第5547306号 | 商標登録第5810969号 指定商品・指定役務 21 お守り,御札,護符、33 日本酒、41 映画・演芸・演劇又は音楽の演奏の興行の企画又は運営等 |
J-Platpatより
両者間で標章自体(即ちマーク自体)は類似の範囲と認められますが、指定商品が両者間ではズレて重なるところがない(専門的には、類似群コードで共通のものがない)ので、特許庁は両者は非類似と判断し、今回異議申立がかけられた商標は既に登録されています。異議申立は登録された商標に対して文句を言う制度ですので、指定商品について今さら類似であると主張する商標法4条1項11号の主張は異議申立手続では通り難いところと思われます。一般に、家紋などは商標法の規定からすれば、不登録事由に挙げられているものではなく、先に出願した者勝ちの先願主義が物言うところです。行政庁としての特許庁は、先祖が徳川家か否かは2つの登録や出願を不平等に扱うほどのファクターではなく、2つの法人を平等に扱う義務があります。公序良俗違反も理由としては多分申立できないでしょう。それが通るなら公益法人の権利もなくなります。