米国商標 概要
このページでは、アメリカ合衆国(The United States)での商標登録をお考えの方を対象としております。有明国際特許事務所 では、米国内の法律事務所を介さずに、米国特許商標庁に対する代理人として直接出願を行います。米国特許商標庁は、米国の州弁護士であれば、出願の代理をする権限(37 C.F.R. §10.1(c))を認めており、当事務所の代表の州弁護士(Illinois)の資格を活用し、出願の代理を直接しながらお客様の商標を米国で登録できるように導きます。「直接」の意味合いが他の特許事務所、法律事務所での「直接」とは異なるかもしれませんので、その点ご留意いただければと存じます。
米国商標直接出願は、国際登録出願(マドプロ)を使わないと意味で直接ということではなく、米国内の法律事務所を不要とする意味で”直接”としています。上の図にありますように、従来では、日本からの出願の場合、大半は日本国内の取次ぎ拠点(例えば、法律事務所、特許事務所、外国商標を扱う会社や組織)を経由して、現地代理人として米国の法律事務所に依頼して進める場合が殆どであったと思われます。今回の米国商標直接出願によるサービスでは、有明国際特許事務所が米国の法律事務所と同様に出願を代理しますので、2か所の事務手数料をチャージされることもなく、時差もなく、日本語を中心としたコミュニケーションから素早く事務処理することができます。米国特許商標庁とのコミュニケーションも現在はインターネット・電子メールが中心ですので、こちらも時差や地域の格差なく進めることができ、英語での補正や米国商標審査官(Examining Attorney)への意見書提出も弊所で進めています。
当事務所に依頼する場合のメリット
- 直接日本語で時差のない発注、連絡が可能です。
- 仲介者を用いない分だけ、時間と費用の節約もできます。
- マドプロで暫定的な拒絶通報を受けた場合も迅速に対応します。
- 海外送金なども不要、またクレジットカード決済も可能です。
- 円建ての請求ですので為替(ドル高)により代理人手数料が高騰することもありません。
企業・個人の方へ
アメリカ合衆国は、小売という観点では最も大きな市場の1つです。国民性の違いや、文化や歴史、生活様式や環境などと日本とは異なる面もありますが、日本から海外へ商品やサービスの展開を考える場合に、その商品やサービスについての商標登録をクリアする必要があるものと思います。例えば、アメリカで商品を売る場合には、米国統一商事法典(UNIFORM COMMERCIAL CODE)上、商標権侵害でないことを保証する必要(Warranty against Infringement)があり、売買契約上、商標登録の有無は無視できないところとなります。
日本での商標登録になれた方でも、アメリカの商標登録を受ける場合に大きく異なるところが1つあります。それはアメリカでは使用主義を採用しているために、使用してない商標は登録できない、あるいは仮に登録できても消滅する運命にあるという点です。具体的には、既に実際に使用しているか、実際に使用し始める1年か2年前のタイミングで出願するのが原則です。従いまして日本の商標登録のように、商品販売に先行して取りあえず権利を確保しておくという考え方は、使用証明を提出できずに、数多くの討ち死にする出願を招くことになりかねません。
有明国際特許事務所では、アメリカ商標法に則した種々の法的な助言が可能で、もちろん日本語での連絡が可能です。また、通常の米国代理人が行うような単なる連絡で費用請求するようなことも当事務所ではありません。
特許事務所・法律事務所の方へ
日本の特許事務所・法律事務所の方も当事務所の米国商標直接出願サービスをご利用いただくことが可能です。従来の多くの場合、米国内の法律事務所に連絡して米国への登録を依頼していたと思いますが、米国内の法律事務所の代わりに当事務所にご連絡いただいても、米国特許商標庁に書類を提出することができます。この場合には、日本の法律事務所・特許事務所のエージェントとして守秘義務を守りながら、ご依頼人の方の商標を米国で登録するように支援いたします。
米国商標登録出願についての費用(料金表)†
有明国際特許事務所で手続をした場合の特許事務所・法律事務所の方向けの料金表(attorney fee and official fee)です。企業・個人の方もご利用になれます。*弊所・米国弁護士が米国特許商標庁に対して直接代理をしますので、現地代理人は不要で、現地代理人の費用はありません。国内送金だけで良く、外国送金も不要です。
米国 商標 費用
項目 | 有明国際特許事務所の事務手数料(Attorney fee) | 政府機関等費用(Official fee) | [参考]他の一般的な米国弁護士手数料 平均値* (Median charge) |
米国商標登録出願 (TEAS Standard or TEAS plus) | 55,000円 +22,000円×区分数(通常) | 350ドル per class (250ドル per class when TEAS plus) | 600ドル~775ドル |
補正書提出 | 49,500円~ | ||
米国審査官からの職権訂正の問い合わせに対する応答・米国審査官への電子メールでの質問 | 無料 | ||
アマゾンなどのECコマースプラットホームからのブランド登録等に関する問い合わせに対する対応 | 無料 | ||
意見書(§2(d) or 2(e) Refusal)提出 | 110,000円~ | 1,000ドル | |
使用供述書(SOU)及び使用証拠の提出 | 38,500円 +11,000円×区分数 | 100ドル per class | 400ドル |
使用供述書提出についての延長請求 | 22,000円(区分毎) | 125ドル per class | |
SEC 8又はSEC 71の宣誓書及び使用証拠の提出 | 38,500円 +11,000円×区分数 | 225ドル per class | 400ドル |
SEC 8又はSEC 71の宣誓書提出後で完了前の指定商品役務を一部削除する補正書の提出 | 38,500円 +16,500円×区分数 | 250ドル per class | |
sec.15の宣誓書提出 | 33,000円+11,000円×区分数 | 100ドル per class | 500ドル |
移転登録・名称変更 | 27,500円(登録毎)+翻訳実費 | 40ドル(single case)+25ドル(addition per case) | |
移転後の登録証の再発行 through TEAS | 16,500円 | 100ドル | |
sec.9の更新登録申請 | 38,500円+11,000円x区分数 | 300ドル per class | 500ドル |
取消請願書(peition)for Cancellation | 330,000円+hourly charge | 600ドル per class | At least 3,000ドル |
異議申立 Opposition | 330,000円+hourly charge | 600ドル per class | At least 3,000ドル |
抹消請求or再審査請求 Expungement or Re-examination | 198,000円+55,000円×区分数 | 400ドル per class | |
情報提供 letter of Protest | 55,000円 | 50ドル per class |
米国弁護士手数料平均*はFederal Registerより。補正書提出や意見書提出については庁通知(Office Action)を送付いただければ見積できます。
米国特許商標庁 料金表(USPTO Website)
有明国際特許事務所 手数料・料金の自動見積り区分数を入力して計算できます。
米国商標制度の詳しい解説は以下の投稿ページへ
米国商標制度🇺🇸 vol.1
米国商標制度🇺🇸 vol.2
米国連邦商標法、不正競争、登録商標及び未登録商標の保護(§32, §43)
米国商標・米国特許商標庁の料金の詳しい解説は以下の投稿ページへ
米国特許商標庁の料金表💰(米国 商標 費用)
米国商標実務 TMEP(商標審査マニュアル)の解説は以下の投稿ページへ
米国商標実務 TMEP 商品・役務の記載 vol.1
米国商標実務 TMEP 商品・役務の記載 vol.2
米国商標実務 TMEP 商品・役務の記載 vol.3
米国商標実務 TMEP 商品・役務の記載 vol.4
米国商標実務 TMEP 商品・役務の記載 vol.5
米国商標実務 使用宣誓書・不可争性の宣誓の解説
マドプロを選んではいけない場合がある!マドプロと直接出願の比較
マドプロ・米国での使用宣誓書の提出†
失敗例と成功例から学ぶ使用供述書・使用宣誓書の適切な使用見本(Specimen)の解説
米国商標実務 商標使用の証拠としてのウエブページ
米国実務 許容される商標の不使用 TMEP $1604.11 (§1613.11)
Section 15の宣誓書
米国商標におけるコンセント(同意)書の取り扱い
Clothed Consent Agreement (TMEP §1207.01(d)(viii)) とは何だろう
国際登録出願(マドプロ)のlimitationと米国特許商標庁(USPTO)へのamendmentの関係
米国連邦証拠規則の電子記録の成立の真正について改正
米国商標登録の異議申立手続
米国特許商標庁の登録後使用証拠検査(audit)制度
米国商標の移転・名称変更手続
米国商標 使用見本抗議(protest)メール試用プログラム
米国商標 許可されていないファイルへの変更
米国商標出願の分割
米国商標実務: 使用証明についての変更点(令和2年2月15日施行)
米国商標実務 最終拒絶理由通知への対応
米国商標実務 §2(e)(4) 姓であることを理由とする拒絶
米国商標実務 使用についての供述書・宣誓書
米国商標実務 保険的な延長請求
米国商標実務 類否判断におけるAnti-Dissection Rule TMEP§1207.01
米国商標実務 外国同義語の法理(doctrine of foreign equivarents)TMEP §1207.01(b)(vi)
米国における団体商標と証明標章
マドプロからの米国保護拡張の際に出される最初の暫定拒絶理由をなるべく回避
米国商標出願における法人格の選択または名称の翻訳についての解説
米国 商標近代化法(Trademark Modernization Act of 2020)
米国商標近代化法(2021年12月27日施行)の概要
米国商標 審査ガイド Examination Guide 2-23, July 2023の解説
米国商標 審査ガイド Examination Guide 3-23, August 2023の解説
米国商標実務 登録内容の訂正と登録証の請求 (§7 Request)、プレゼンテーション用複写、登録事項の謄本
抹消手続と再審査手続 (37 CFR §2.91) 査定系の不使用取消
米国商標実務 獲得した識別力を示すための要因 TMEP§1212
米国商標実務 アメリカ合衆国の商標登録の検索についての解説
アメリカ合衆国の商標登録を検索🔍
米国商標データベース(TESS)の検索テクニック🔍
米国商標実務 アメリカ合衆国の商標事件判例
米国商標主要審決・判例集 vol.1
米国商標実務 法律事務の紹介
有明国際特許事務所が提供できるサービス
米国特許商標庁(USPTO)に対する手続代理人の代理権限
料金オンライン見積り
商標 手数料・費用見積-日本・米国・使用宣誓書・マドプロ対応-商標登録の手続費用をオンラインで計算 vol.1
料金計算#1 米国商標登録出願
料金計算#2 マドプロ 米国商標中間処理
料金計算#4 米国商標 権利維持手続 5yr-6yr
料金計算#5 米国商標 更新手続
料金計算#3 外国商標調査
米国 商標 FAQs
米国に商標を出願する場合の費用はどのぐらいかかりますか?
ID Manualから商品・役務を選ぶTEASplus出願の場合、オフィシャルフィーが1区分当たり250ドルかります。それに弁護士費用が弊所では55,000円+22,000円×区分数となります。具体的には1ドル132円換算で、1区分で11万円程度となり、区分が増えると55,000円ずつ増えるような概算となります。
米国に商標出願して登録まではどのくらいの期間がかかりますか?
米国特許商標庁に出願して、9~11か月程度で審査官からの職権訂正の問い合わせや最初の拒絶理由通知(Office Action)があり、それに対応して、その後に公告通知(notice of publication)があり、次いで30日の異議申し立て期間経過後に登録となります。AOU出願では、早ければ11か月ぐらいで通常は1年程度、ITU出願では、異議申立期間の経過後に許可通知(allowance)を受け、それから使用の証拠を提出して、使用の証拠が受理される場合ではその受理通知のおよそ2か月後に登録となります。出願して直ぐに出願番号が付与されますので、アマゾンのブランド登録にはその出願番号を利用することもできます。
米国で商標を取得するためには、どこに書類を提出しますか?
連邦の商標登録をするためには、米国特許商標庁(USPTO)に書類を提出します。現在では、殆どが電子ファイルの形式で提出されていますので、TEASというシステムを利用して出願します。米国以外の外国の個人や法人は、米国の資格を有する弁護士を代理人として出願することが義務付けられています。例外はマドリッド制度を利用した出願で、日本からは本国官庁である特許庁への出願となり、スイスの国際事務局に書類は転送され、その後で米国特許商標庁での審査が行われます。
自分で米国での商標出願できますか?
以前は本人出願をすることが可能したが、2019年8月からは、米国以外の個人や企業は自分だけでの出願や意見書・補正書の提出はできなくなり、米国の州資格の弁護士(US COUNCIL)の代理が必須となっています。マドプロを利用すれば、国際出願からの指定は可能ですが、多くの場合、その後の拒絶理由(Office Action)の対応で米国弁護士の代理が必要となり、5-6年目の使用宣誓書の提出や更新登録にも米国弁護士による代理が必要です。