静岡県西部の遠州地域の「遠州織物」が遠州織物工業協同組合、天龍社織物工業協同組合、浜松織物協同組合、浜松広巾織物産元協同組合に対し特許庁の地域団体商標として登録される見通しとなり、登録料が納付されれば商標権が登録されます。地域団体商標は、一定の要件を満たせば、登録を受けることができ、地域の産品などをより早い段階で権利侵害から守ることが可能とされます。遠州地域は、江戸時代には日本でも有数の綿花の産地で、綿花を栽培する農家は、副業に綿織物の生産をはじめ、やがて定着していきました。明治時代になると紡績工場がつくられ、織機の発明や染色技術の研究が進み、繊維産業(遠州織物)は地場産業として発展し、織布、染色などの分業工程の工場が集まる日本有数の綿織物の産地となります。こうして発展した遠州織物には、綿織物を中心に綿と絹や、綿と化学繊維の交織など様々な織物があり、さらに別珍・コール天や、注染のゆかた地などの特色ある織物も生まれています。
情報原:地域団体商標出願の登録査定について(2017年4月19日)
遠州織物の魅力